下半身リードって本当?

ゴルフを本格的にやるようになり、レッスンに通った時のトレーナーの衝撃的なアドバイスは、「ゴルフスイングでは下半身が回ってから、上半身が回る」というものでした。「これができないとうまくならない。今、スイングを変えるか、諦めるか、どうします?」と、迫られました。言い換えると、「直すのに時間がかかるがその覚悟があるか?」と言う問いでした。

クラブを振るのは後という違和感

「手に持っているクラブを振るのに、手を後から動かす」というのは、にわかには、信じ難いことでした。今では、「下半身リードで打たないとダメ」と日々思っていますが、疑問を抱いている方も多いのでは?

百聞は一見に如かず

確認するのは、簡単。プロのスイングを見てみればわかります。ただ、PGAのプロでは、凄すぎて、我々には、毒になりますので、女子プロあたりのスイングを見ることをお勧めします。

Googleで検索すると、動画がいくつも見つかりますが、Youtubeでは、スローやコマ送りなどができないので、私は、ゴルフダイジェストのアーカイブを利用しています。(日本人選手女子 スイングページ一覧 – ゴルフニュース

私は、スイング動画をダウロードして、動画ビュアでコマ送りしながら、動きを確認しています。

雑誌などに掲載されることのある連続写真は、見たい瞬間が抜けていることもあるので、この方法がお勧めです。

ある程度の重さのあるものを振る経験

私は、学生時代にバドミントンをやっていたので、下半身で打つというのは、イメージが湧きませんでした。その後、テニスをやるのですが、あまり上手くならなかったのは、その為かもしれません。

子供の頃は、野球をやらず、サッカーと自転車ばかりで遊んでいました。野球やテニスボールなど、ある程度重いボールを使う球技をやっていれば、下半身を使うのは、当たり前に思えたことでしょう。

野球やテニスでは、踏み込んでから、打つので、下半身から動くのは当たり前です。野球をやっていた人にゴルフが上手い人が多いのは、この辺りに秘密があるのかもしれません。

真実の探究

さて、動画では、今一つわからないという方に、研究者の論文を紹介します。

The X-Factor and Its Relationship to Golfing Performance

掲載: February 2009, Journal of Quantitative Analysis in Sports 5(1):9-9

著者: Michael Cole [Australian Catholic University], Paul Grimshaw [University of Adelaide]

タイトルにあるX-Factorというのは、骨盤と上体の角度、捻転差のことです。彼らは、捻転差とゴルフの巧さの関係を調べています。

この中に、スイング中の腰の角度を計測したグラフがあります。

ゴルフスイング中の腰の角度
上手い人はダウンスイングの前に腰が逆回転を始めているが、普通の人はダウンスイングで動き始める

グラフの緑の線がLHG (Low Handicap Golfers : ハンディが少ない人)でブルーがHHG(High Handicap Golfers : ハンディが多い人)です。

スイングスピードもそれぞれ違うので、横軸はスイングのパーセントで表しています。50は、スイング全体の真ん中です。縦軸は、腰の角度です。

縦の線は、Start DSがダウンスイング開始、Impactがインパクトの瞬間です。灰色がLHG、黒がHHGです。普通の人たちは、バックスイングが長く、フォローが短い傾向です。ダウンスイングからインパクトまでは、双方あまり変わらないようです。

さて、緑の線のピーク(=腰の逆回転開始)は、ダウンスイングの手間です。。一方、青い線では、ダウンスイングで頂点を迎えています。うまくない人はダウンスイングで、腰を回し始めているが、上手い人は、もう少し早く、腰を動かすようです。

私なりの解釈では、上手い人は、バックスイングが速く、切り返しで、上体の運動方向を反転させるのに、時間差ができるからと思っています。意識して、そうしているのではなく、こうなっているだけでしょう。

もう一つ、このグラフでわかるのは、バックスイングでの腰の角度です。上手い人の方が普通の人より、10度ぐらい少なく、30度ぐらいだということです。普通の人は、回し過ぎている人が多いようです。上手い人はバックスイングがコンパクト、ということになります。

過ぎたるは及ばざるが如し

しかし、ただ、腰を先に回せば良いかというと、そうでもありません。スピンアウトと呼ばれる、腰だけ先に回してしまう、腰が引けてしまうスイングになります。

つまり、「腰を動かして、腕をうごかす」を意識的にやるのは、本末転倒です。

「遠投するために、下半身で踏み込んでいるだけ」というのが、イメージでしょう。野球のピッチャーの投球フォームを思い浮かべるとよく分かります。

ピッチャーはゴルフのように、ホームベースと直角に構えます。振りかぶって、脚を踏み込んで、投げ込みます。

ゴルフというと、突っ立て打つ絵柄ですが、野球のアンダースローのイメージかもしれません。

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