ドライバ―復活のサイン

不振のドライバ―に復活のサインが見えた。

状況

それは、突然はじまった。3週間ぐらい前のラウンドで、チョロがでた。そもそも、チョロは、ゴルフ人生で、初めて今年になって、出たのだ。ドライバ―ショットのチョロは、トップの更に上だ。ボールがフェースに当たらず、ヘッドの底面にあたる。かなりのスイングスピードにも関わらず、30ヤード程転がるだけだ。私の場合は、ボールの手前、体に近い側を、ヘッドが通過するので、フェースのトウの底面というか側面にボールが当たっていた。

ヘッドが手前を回っているのだから、ボールに近づけば、良いように思ったが、動画をとってもらって、確認すると、何と、上体が先に回っている。いわゆる、”体が開いてインパクトする”状態だ。確かにこの日は、前回、球があがらなかったので、アッパー気味に思いっきり振っていた。

体が起きないように、頭のキープや、側屈を試して、ボールには当たるようになった。しかし、飛球の高さはさらに低くなり、打ちだし角はマイナスだ。打ち下ろしでしか、球は飛ばない。

諸々あるが、整理して考えると、現状のドライバ―の問題点は次の4つだ。

  1. 飛距離が出ない
  2. アッパーに打てない
  3. 打球が低い
  4. 右にプッシュアウト

1~3は互いに関係している。当たるとプッシュアウトで右に飛ぶという具合だ。

模索

TV番組やYouTubeなどを見て、飛距離アップのネタを仕入れてみる。

まずは、飛距離を出す条件として、どのトレイナーも言っているのが、つぎの3つだ。

  1. ボールの初速をあげる
  2. 適切な打ちだし角
  3. スピン量

1と2は、測定機のついた練習場ならわかる。田無のTimeZips24なら、TRACKMAN RANGEという練習場用トラックマンがある。ただ、3は、設備の整った販売店などでないと、測れない。最近は、数十万円台の計測器も出てきたが、信頼のおけるデータが出る装置はまだ高い。

初速を上げるには?

ヘッドスピードを上げればよいと、以前は考えていたが、実際は、ミート率を上げた方だ早い。ヘッドスピードを上げようとすると、力んで、手打ち気味になる。皆さんも、経験があると思うが、満振りしたところで、大して、ヘッドスピードは上がらない。

以前、ロシアンパワートレーニングをやったときは、いきなり、ヘッドスピードが5%もあがった(トレーニング3日目)が、最近はさぼり気味で、40以下に逆戻りだ。大体、なぜ、速くなったのか全く分からないままだ。

しかし、ボール初速をあげるなら、ヘッドのど真ん中に当てればよい。ボール初速をヘッドスピードで割った数値をミート率などと呼ぶが、プロは1.5もある。特に、女子プロはこの数値が高いので、普通のおじさんでは、彼女らの飛距離はだせない。ヘッドスピード40でも、ボール初速はその1.5倍60になる。飛距離を甘く見積もると、4をかけて240ヤードとなる。

丁寧に振った方が、芯にあたって、飛ぶというわけだ。

打ちだし角

ドライバ―にもロフトがあり、私の場合は10.5度だ。クラブが水平に動いて、ボールに当たると、ロフトの確度で飛び出すと言われている。適正な打ちだし角はもっと、大きく13~15度と言われているので、アッパーに打たないと、効率よく飛距離は出せません。(脱線:適正打ちだし角で調べてみるとグリッジに面白い記事がありました。”ドライバーにおける打ち出し角とバックスピンの関係をシミュレーション!” 弾道測定器メーカーのフライトスコープのサイトで、飛距離シミュレーションができるそうです。それによると、以前テイラーメードが提唱していた17度になるようです。)

私の場合は、明らかにダウンブローで打っているようです。しかし、アッパーに打とうとすると、チョロが出ます。みんなの飛ばしTVでは、ドラコン用の高いティー(ドライバ―の厚みより高い)で練習することを、勧めていた。

私がアイアンショットを打つ時は、前傾しても、背骨を左右方向には、傾けてアドレスしません。ドライバ―では、右に傾けて、アドレスしろと、色々なところで、見かけるのですが、それをやると、どうもうまくいきません。前述したような、チョロがでたり、あたってもこすり球のスライスです。

温故知新 コンバインドプレーン理論

そんな中、散髪の待合室で読むために、適当に本を持ち出して読み出しました。タイトルの長いこの書籍は「図解 筑波大学博士が考えたゴルフ超理論」(ISBN978-4-262-16345-1 池田書店 安藤秀 著)です。ドライバーに悩み始めたころに買った本なので、5年以上前に買った本です。その時は、全く、意味が分からず、習っていた下半身リードとも違い、実践もできず、お蔵入りとなっていました。

溺れる者は藁をもつかむ

改めて読んでみると、どういう訳か、今回は、腑に落ちます。コンバインドプレーンは、スイングプレーンを1つでなく、バックとフォロースイングの垂直な縦プレーンと従来のイメージのインパクトプレーンに分けて考えます。前回、最初に読んだときは、この2つのプレーンに沿って、ヘッドを動かそうと、非常な違和感を感じました。しかし、今回じっくり読んでみると、これは、あくまで、上手にスイングするためのイメージで、実際のクラブヘッドは、別の動きをしていることが書かれていました。

私もそうですが、皆さんも、ベン・ホーガンが考えたスイングプレーンを意識して、どうしても、そのように腕を振ってしまっているのではないでしょうか?そうやって振れば。ほぼ確実にボールにヘッドが当たることはないでしょう。我々は、ボールにヘッドを当てるために、色々修正をして、何とかして当てているというのです。

ピリッと来たヒント

詳細は、書籍か、コンバインドプレーンのサイトを見てもらうとして、ヒントになった点は、次の項目です。

  • フォローまでしっかり振る
  • 切り返し後は左手からスタート
  • ダウンスイングは真下に落とす
フォローまでしっかり振る

そういえば、一番、ドライバーが飛んだ頃は、フィニッシュでシャフトが背中にあたっていました。ヘッドスピードがある程度あると自然にシャフトが回るのだと思っていましたが、この理論では、意識してフォローをとることを推奨しています。フォローが取れないような乱れたスイングでは、真芯にあたらず、結局、最大効率で飛距離を稼げないというのです。腕や体の動きを調和良く動かして、その人の持つ最大の能力が引き出せるという訳です。

最近は、すっかり当てて終わりのスイングです。フィニッシュなど、気にもしていませんでした。

切り返し後は腕からスイング

切り返し後の動作と言えば、下半身リード。「プロは、バックスイングのトップに行く前に、下半身の逆回転を始めている。」などと言われています。私も一所懸命実践しようとしているのですが、どうも、これがプッシュアウトの原因ではないかと、最近は思っています。プロの様に、上半身と下半身が別々に動けばよいのですが、我々は、どうしても、一緒にうごきます。結果、下半身を先に動かすと、インパクトで上体も回転して、この速い動きについてこられない重いヘッドは開いてボールに当たります。さらに、内側に振りぬき気味なり、ボールを擦って、どっスライスになりそうです。

この理論では、「左腕でクラブを引き下げるるのが最初」としています。これも、イメージということです。実際には、下半身も動き始めているでしょうが、上半身と下半身が分離できない我々は、これで、腕と下半身の同期がとれるようです。

ダウンスイングは真下におろす

右にプッシュアウトするので、フェースをトップで開かないように、意識して、だんだん、バックスイングが小さくなっていました。実際は、捻転が少なくなることより、コックが減り、ヘッドスピードが落ちるようです。捻転もせずに、コックだけするのも、難しいです。

大きなバックスイングは、捻転だけでなく、手首も柔らかく使っているので、クラブシャフトは飛球方向に向きます。結局、高いトップから腕を落とすことになります。

素振りしてみると、いままで、トップがすごく小さくなっていることに気が付きました。速く打つために短いスイング=小さいスイングになっていたのです。肩のラインより、腕が上に上がっていなかったのです。これは、左肘が曲がってはいけないという意識からです。コンバインドプレーン理論では、トップで左肘を曲げて、鉞を担ぐ金太郎のようなポーズをとります。横峯さくらのようなスイングですが、あくまで、イメージトレーニングです。

コンバインドプレーン理論を実践してみた

練習場

読んで、素振りだけで、いきなり、実践です。直ぐには、100%完成とは、いかないが、ミート率は1.5がでるなど、かなり良好。ただし、ヘッドスピードは39ぐらいと遅めだ。そう簡単には、なじまない。驚いたことに、チョロは、まったくでず、球もそこそこ上がる。別に、アッパーに意識して、打っているわけではない。

この時、トップの位置が最近、随分、下がっていたことに気づいた。

治らなかったのは、プッシュアウトだ。まだ、打球方向は右目だ、5~10度は右だ。

コース

練習場でチョロがでなかったので、かなり期待して、ラウンドに臨んだ。前半は、意識もできていたのか、チョロなしだ。ただし、右に出るのは治らない。また、飛距離がでず、スライスした。

そこで、腕と体の同調を意識した。と言っても、もう少し、下半身をゆっくり動かすイメージだ。腕をおろしてから、回転という感じだ。これで、高く、狙った方向に球が飛んだ。終盤のパー5で、最近にない、飛距離でフェアウェイキープだ。3Wでのセカンドショットも飛び、パ―5の3打目が久々にアプローチになった。

後半は、前半の飛距離を取り戻そうと、少し、力んだ。チョロも1回でてしまった。同調はすぐにわすれてしまう。ただし、同調で、高い球と方向がでることは、わかった。

この日の課題は、どちらかというと、56度のウェッジの距離感だった。グリーンが固く、高く上げるために、普段使う50度より56度を多用したが、距離感がイマイチだった。練習が必要だ。

まとめ

  • 満振りしても飛ばないし、方向もみだれる
  • バックスイングのスタートは。イメージ的には、やはり腕をおろすだ!
  • ヘッドが返らないのは、バックスイングで大きく開かないから
  • 「プロは80%のショット」「力を抜くと飛ぶ」「押さえて丁寧に打った方がとぶ」は、腕と体が同調して、ミート率も高い
  • フォローがしっかりとれるぐらいのスイング。ボールが飛んだ後だが、フィニッシュは大事。

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